学習進度と新型コロナウィルス
中学生の勉強 ゼロからの特別進学プログラム
発行周期 不定期
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こんにちは、石嶌之広です。
今回は、学習進度と新型コロナウィルスについてです。
学校休校期間、私の教室は、まったく休講することなく活動しています。
(例年行っているGWの振替えのみ行いました)
例年であれば、近隣の公立中学校数学は、各学年「式の計算」後半あたりを学習していると思います。
今、私の教室に通う、ほとんどの生徒が、昨年同様の「式の計算」後半か「方程式」「関数」の学習をしている状況です。
しかし合宿企画については、緊急事態宣言下、県や市町村が県外からの移動について特に警戒しているため、休止いたしました。
反対に地元の子供達を対象とした企画として、子供達の居場所確保と学習の継続環境創出のため、
保護者の方々からの協力費を活動資金の一部に使わせていただき、午前中や午後に授業料無しの特別講習を設けました。
そうしたところ、教室企画を有効に活用した生徒は、最低限、昨年同様の進度を保った学習を進めることができています。
教室がある静岡市では、自粛要請対象に学習塾が含まれていましたが1000平方メートル以上という条件がありましたので、市内ほとんどの学習塾は対象外でした。
それでもこの時期に、教室を開講することは、不謹慎という咎めを受けることがあると思います。
そのため、「自主休講」した塾も多くあったと思います。
大事なのは、情報をしっかりと読み、自分の頭で考えることです。
日曜の朝やお昼に放送されているワイドショー情報だけで、思考して行動しては絶対いけない。
新聞やテレビニュース情報も同様です。
できる限り、自分の頭で考えた必要と思われる一次情報をさがし、思考を繰り返して「どうするか」を考える。
面倒でも、難しくても、そこから逃げてはいけない。
そして、勇気と責任をもって決断することです。
どのように行動するかの答えは、一つだけではありません。
そのため「休講」という選択、「開講」という選択、「その他の選択」いずれも大切にすべきだと思います。
私は、通常通り開講という選択をしました。そしてさらに、特別講習で教室利用の機会を増やしました。
一般世間が正しいと考えるであろうことの真逆の行動をしたといえます。
そして、ほとんどの塾生と保護者の方にこの行動を支えていただきました。
本当にありがたく思います。心から感謝しています。
もし「この時期に、教室を開講することは、不謹慎」という咎めがあったときは、その批判を真摯に受け容れる必要もあると思います。
しかし、小林虎三郎の米俵百俵をたとえとして、今日の食事が止まっても、決して途絶えさせていけないものが教育というものです。
私の教室は、零細の小塾ですが、この非常事態宣言下にあっても、学びの継続を少しでも実現する、そして居場所を無くした子供たちの安全を確保する。
それが、教育環境の形成を生業とする者の責務だと考えたのです。
新型コロナウィルスは怖いです。
3年前に心臓の手術を経験した私は、人工心肺とその後のつらさを知っています。
だから本当に怖いです。もう二度と経験したくない。
新型コロナウィルスへの対応を考えるときは、この怖さを素直に感じるべきだと思います。
そして、この新型コロナウィルスは実際にどのようなもので、どうすることが必要なのかを、分かるところまで分かろうとすること、怖さの正体に立ち向かうことです。
今後、どんどん、新型コロナウィルスについての具体的対処方法が出てきます。
例えば、新コロナウィルスの薬について「日刊薬業」で読んでみると多くの薬が研究され候補に挙がっていることや、いままで以上のスピードで許可がでるようになる方向性ということがわかります。
感染後に対応する薬が増え、その後、期間がかかりますが予防に対応できる可能性がある薬が出てくることで第2類指定からの変更がされることもあるでしょう。
今、冷静になって考えれば、自粛効果があるのだと思いますが、教室近隣では、子供たちが学校に行って新コロナウィルスに感染することよりも、子供たちが外で出て遭遇する交通事故のほうが心配だといえます。
少なくとも、私は、子供たちが学びのために塾に行くことは、「不要不急の行動」だとは、まったく考えていません。
公教育が学びを継続できない、今、私たち塾がそれをしっかり補完するべきだとも考えています。
現在、学習指導要領や大学入試など、構造の改革も検討されています。
しかし現実的に起きている、学びの大幅停滞は、夏休み期間の大幅縮小などで対応してもまだ足りません。
秋や冬の再発休校も考えていく必要があります。
国、都道府県、市町村などが推進する対応に頼るだけでなく、自分の頭で考え、勇気をもって行動するべきだと思います。
今回は、以上です。